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どうやって選べばいいの?サマースクール選びの基本

その他学校
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漠然と「子どもをサマースクールに行かせたい」「私も付いていきたい」「評判がいいサマースクール」と検索していませんか?

サマースクールってなんなの?いいの?っていう段階の方もいらっしゃると思います。

私は毎年、冬から春にかけて各地のサマースクール情報を調べています。実際に行くことはなくても、いろんな選択肢を見て「うちの子にはこれかな〜。あ、逆にこういうのはないのかな〜」とブラウジングするのが楽しいんです。私にとっては、ネットで服やガジェットをウィンドウショッピングをする感覚です。

実はサマースクールって結構たくさん種類があります。特に英語圏のサマースクールは多岐にわたります。しかもコロナ以降はオンラインも出てきました。

選択肢が増えたのは喜ばしいのですが、何を基準にどう探していいのか、特に初めての方にとっては入り口が分かりにくくなっているような気がします。

そこでこの記事では国内や海外に存在する夏休みの短期プログラムでどんなものがあるのかを体系的にまとめます。情報の海に溺れる前に、選択肢の概要を知るところから始めてみましょう。

ここで書いていることは主に幼稚園〜高校生の保護者向けの内容です。ですが、短期プログラムの主催者・運営者に読んで頂くことがあれば、保護者からはこうしたポイントで選ばれている(逆にいうと申込者のスクリーニングができる)というヒントにもなると思います。ほかのプログラムのことって意外と見えないものです、差別化ポイントを見つけて、そのメリット・デメリットを保護者にわかるようにアピールすることをお勧めします。

私のサマースクール履歴書

私は小中学生のときに多様なサマースクールを経験させてもらいました。

  • 国内インターの通学制サマースクールx複数回
  • 海外ホームステイで通学制サマースクールや短期プログラムx複数回
  • 海外のボーディングスクールの滞在型サマースクールx複数回

さらに大学生になってからは、日本国内で小学生向けのサマーキャンプのスタッフを2年連続で務めました。

さらにさらに社会人になってからは、留学カウンセラーとして海外サマーキャンプをお勧めしたり、運営事務局をしたりしました。

自分も保護者になってからは、子どもを国内のキャンプに参加させたこともあります。

つまり、私はいろんなサマースクール(サマーキャンプ)に「子ども参加者」として、「現場スタッフ」として、「セールス」として、「保護者」としてあらゆる立場で関わってきているのです。(似た方がいれば、ぜひサマースクールあるあるを語りたいです)

そんな私が約30年触れてきたサマースクールには、私が子どものときよりも、種類も選択肢も格段増えているように思えます。

もちろんインターネットで得られる情報が単純に増えたのもありますが、実際に主催者や内容も多様化していってると感じます。

その選択肢を見ているだけで、まるでカタログみたいでワクワクしてきます。この記事の最後には、探し始めるときに便利な英語サイトも紹介します。

学校の長期休みをどう活用するか、また自宅でも取り入れられる体験や学習のヒントになれば幸いです。

サマースクールとは

先に「サマースクール」の定義を確認します。

アメリカ名門校のサマースクール情報まとめでも書きましたが、サマースクールには明確な定義はありません。

利用者の目的や主催者も様々ですが、私の言葉でまとめるとこんな感じです。

サマースクールとは

学校の夏休みの期間(国によって異なる)、①子どもの預け先、②多様または非日常な体験を得られる場所、③勉強を先取り・補習する機会、などを提供している短期プログラムのこと

呼び方は”サマースクール”の他にも”サマープログラム”や”サマーキャンプ”などばらつきがあります。呼び名には明確な基準はありません。この記事ではこれらの名称が乱立しますがすべて「夏休みの短期プログラム」を指しています。

日本国内や英語圏を見渡すとたくさん種類があります。まずはこの類型を眺めて「我が家に適しているのはどのタイプか」を考える参考にしてください。

サマースクールの類型

どんな人が対象?

どんなサマースクールもターゲットが決まっています。つまり「誰のためのプログラムなのか」です。ある程度似たひとたちを集めたほうが効率がいいからです。たとえ評判が良いサマースクールであっても、属性や対象がずれていると満足できなかったり、そもそも入れないこともあります。

サマースクールの対象者はこう分かれていることが多い
  • 子ども単身または家族(親子)向け
  • 年齢別または学年別
  • 趣味・興味関心などテーマ別
  • 療育・発達支援などニーズ別
  • 男女別
  • 宗教別
  • 言語別
  • 地域・国別(留学生向け・国内生向け)
  • 学習系・スキル系なら習熟度別
  • マンツーマン・少人数・不特定多数向け

年齢で分けられるのは割とわかりやすいですね。子どもが求めているプログラムがすなわちその子が必要で、その子に適しているとは限りません。

大人は、子どものことをよく観察して理解すると同時に、サマースクールについても調べて理解しておく必要があります。

どんな目的で開催している?

プログラム主催者の目的は公式サイトやパンフレットに書いてあります。でも正直、なかにはうまく言語化できていない主催者もいるので、疑問に感じたら思い込みは捨てて確認しましょう。

サマースクールの目的
  • 親の勤務時間中に子どもを預かる(学童のような)
  • オルタナティブな学習または教育法を実践する
  • 子どもに多様な体験を提供する
  • スキルを身につける・伸ばす(語学、スポーツ、芸術、リーダーシップ、その他)
  • 学校の勉強の先取り
  • 学校の勉強の補習
  • 受験対策

実際の目的はこのうちいくつかにまたがっていますし、これ以外にもあるでしょう。

でも保護者と主催者でこの目的意識がすれ違っていると、「思っていたのと違う」とお互いに期待はずれになります。

たとえば受験対策を主目的としているプログラムに、「もっと多様な体験を」と保護者が求めるの筋違いでしょう。

せっかくの貴重な時間と費用をかけるなら、プログラムに寄せる期待と実際に提供されているものをしっかりすり合わせましょう。

企画者が掲げている目的(または保護者が期待する目的)と予定されているプログラム内容にずれがないか、ウェブサイトやパンフレットで確認できます。

どんな人(団体)が主催している?

目的と比べるとそこまで重視していませんが、ある程度の期待値の参考になる指標として主催者があります。

サマースクールを主催するのはこういう人たち
  • 学校
    • 私立学校
    • 語学学校
    • 大学など
  • 自治体・公的機関
  • 非営利・民間・宗教団体など
    • YMCA
    • 旅行会社など
  • 個人や保護者のグループ

ここで見ているのは「有名な」「伝統的な」「評判がいい」主催者かどうかではないです。

大事なのは、子どもと毎日接するのはどんな人なのか、です。日々子どもたちと接する人にどんな資格や経歴があって、どういう基準で、どういう仕事内容のために採用されているのか、を確認します。実は、「主催者名+求人」「プログラム名+求人」などで探すと採用ページなどが見つかるときがあります。

また、有事の際(自然災害、事故ケガ、いじめ・トラブル、性犯罪など)にどんな対応ができるのか。完璧を求めることはできませんが、少なくとも誠実に対応してもらえる相手に子どもを預けたいものです。(子どもを預けるときに必要なのは期待よりも覚悟です。)

目的に適した様式なのか?

ひとくちにサマースクールといっても、その様態はいろいろあります。同じ主催者とプログラム名でも、オンラインと対面など複数バージョン開催している場合もあります。

プログラムの目的に適した様式であること、そして拘束時間や送迎など、他の予定に影響する部分を確認するためにも、よく見ておきましょう。

サマースクールの開催様式
  • 現地対面開催(1ヶ所で行うパターン)
    • 通学(送迎はあるのか?)
    • 寮やキャンプで共同生活
    • ホームステイ
  • 現地対面開催(複数箇所を転々とするパターン)
  • オンライン開催
    • ライブ(決まった日時。双方向*も一方向*もありえる)
    • 随時・オンデマンド(いつでも参加できる。時間差で双方向もありえる。)
    • 混合
  • 対面とオンラインの混合

*双方向か一方向というのは:オンライン学習とともに広まっている概念ですが、一方向では先生が生徒に対して一方的に講義するので、生徒はインプットをメインにします。双方向では、それに加えて生徒からの発言や提出物などのアウトプットが発生します。

対面の場合、所有している敷地・施設なのか、そのプログラム用に借りているのか。屋内か野外か。こうした点を確認すると、目的(やろうとしていること)に場所が適切かどうかわかりやすいです。

逆にオンラインの場合は、受講する場所(自宅など)のインターネット接続や端末環境が安定しているか。この点があやふやだと、せっかくの目的を達成しづらくなります。オンライン学習の類型もまとめています。

対面にせよオンラインにせよ、子どもが安心して過ごせるか、目的に集中できそうか、という視点をもって見ます。どういう環境が子どもに適しているかは性格や特性にもよるので、子どもをよく理解していることも大事です。

長期間?短期間?

設定されているプログラムの期間は目的を達成するために適切でしょうか。また、子どもや保護者のほかの予定とフィットするでしょうか。

期間自体が長くても頻度や拘束時間は少ないときがあります。

また、期間自体が短くても毎日長時間になるときもあります。

理想的な期間や時間数でも、時間帯が合わないときもあります。

申し込む以上、時間と労力をコミットすることになるので、他の予定と加味して実現可能かよく確認しましょう。

サマースクールの設定期間
  • 1回完結型
  • 主催者が決めた日数
  • 1週間単位など、カスタマイズができる
  • 決まったカリキュラムを修了するまで

あと勉強系やスキル系のプログラムで意外と重要なのは、宿題など、拘束時間の外で参加者にかかる時間的・労力的な負荷です。この見積もりが甘いと「こんなはずじゃなかった」と面倒なことになります。

ほかにも確認しておくといい大事なこと

ここまでに挙げたポイントは、どれも重要な項目です。ほかにも、決める前に確認しておくといいポイントがあります。

  • 申し込み(出願方法)
    • なかには定員制、選抜制のものもあります
  • 費用
    • 額面の金額だけではなく、受講期間を延長したり、設備や補助教材を購入したり、あとから追加で発生する費用も含めて確認しましょう。学費免除制度を持っているプログラムもありますので、事前に確認しましょう。
  • 相談窓口
    • どこでいつどんな問題が起きるかわかりません。自然災害、感染拡大、オンライン学習での技術的な問題。有事の際に誰にどうやって相談をできるのか、事前に確認しておきましょう。
  • 受講の証明
    • プログラムによっては修了書を発行していたり、単位になったり、なんらかの社会的な証明につながる場合があります。たとえば面接受験のときに知識や経験をアピールできるという効果も狙えます。
  • 事前キャンセルや中途解約のしやすさ
    • 何らかの理由で参加できない・継続ができなくなることも想定しておきましょう。キャンセルや中途解約が可能なのか、その場合どんな手続きを取るのか、返金規定はあるのかなどを知っておくと、いざというときに慌てなくてすみます。

自力で探してみるなら

長々書きましたが、サマースクールを探すときはこの2点を決めておくと絞り込みやすいです。

サマースクールを選ぶときはこの2つをはっきりさせておこう
  • なんのために参加するのか(目的)
  • 拘束時間や費用の許容範囲(時間的・労力的・精神的・金銭的負担)

海外のサマースクールだと、ある程度情報を集約してくれているエージェントもいます。

ですが国内のサマースクールは自力でひとつひとつ探す必要があります。

いずれにしても、この2つがはっきりしていれば、あとはそれを満たすプログラムを探していくだけです。意外とシンプル。

世界のサマースクールの探し方

国も目的も絞り込めない段階でも使えるサイトを集めました。英語ですけどね。

注意点として複数の国をカバーしている分、各プログラムの詳細情報や更新頻度が少なめで正確さが乏しいです。ここでは割り切ってアイディアを膨らませて、実際に検索して絞り込むときのキーワードを決めます。

実際の情報はプログラムの主催者や公式情報を確認する必要があります。

世界のサマープログラムを検索できるサイト

↑のリンクを含む、海外の私立校ポータルのリンク集も作っています。

国内で探すなら

ひとまず日本国内で探したい場合は、こちらも参考になります。

以前はアメリカのオンラインサマースクールをまとめたことがあります。期間や時差がネックですが、うまくハマるのがあれば。

まとめ

サマースクールに飛びつく前に知っておいてほしいことをまとめてみました。

私には留学だけでなく、教育・子育て全般の相談が持ち込まれます。

最初は留学相談から始まったとしても、きっかけや目的をヒアリングしているうちに「それなら留学じゃなくて◯◯のほうがよくないですか」となることがあります。

サマースクールに限っていうと、現地に行かなくてもオンラインや国内留学や単発イベントという選択肢もあります。

「これしかない」と視野狭窄にならずに、「これがありえるなら、あれもありえるのでは?」とオープンマインドで考えるようにしています。

仮に子ども全員に機会があったら、全員が参加するべきなのか?

私は、そんなことはない思います。「サマースクール」以外にも時間やお金の使い方は工夫次第で色々あるかと。

たとえば海外受験や総合型選抜で問われることのある「課外活動」や「活動実績」は、出来合いのプログラムよりも「自分ごとと直結した学びや体験」かどうかが重要です。

仮に英語力を伸ばしたいのであれば、短期集中よりも普段からできることをコツコツ長期で取り組んでいくほうが定着しやすく伸びも期待できます。>>小学生の英語環境の作り方

親子ごとに子育ての方針があれば、その点あまり悩む余地がないというか、悩む際もどのポイントを確認すればわかっているので、前に進みやすくなります。

サマースクールは公教育よりも自由に設計されていることが多いです。

いろんな人のアイディアの結晶なので参加したり取り入れたりできるところをうまく活用していくのが賢いと思います。

実践してみてうまくいったこと、うまくいかなかったこと、ぜひTwitterお問い合わせよりお聞かせください。

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