これまでも「子どもへの読み聞かせ」や「子どもの読書」について触れてきました。
この記事では、私が普段どのように意識して子どもと本の接点づくりをしているかについて書いていきます。
私のスタンス
我が家では、図書館からの貸し出しだけで年間約500冊の本を子どもに与えています。そのほとんどは、私が読み聞かせています。
でも私が読み聞かせをするのは知育目的ではありません。
読解力とか表現力とかも意識していません。また、子どもが本好き・読書好きに育つことも期待していません。
ではどうしてそんなに貸し出し、読み聞かせをせっせとやっているのか。
私が読み聞かせをする理由はシンプルに、私が楽しいから。
だから、私の気分が乗らない日は読まないし、1日◯分とか◯冊などのノルマも決めていません。
もともと本・読書・本棚・図書館・書店好き(雑食)でしたが、子どもが生まれて「絵本・児童本」がより身近になり、いまでは心地よく沼にハマっています。
子どもと時間を共有する方法はいくらでもあるだろうけど、読み聞かせがいまのところ一番私にとって負担が軽いから続けているだけなんです。
私はこんな子育てブログを書いていますが、子どもと長時間一緒にいるのは苦痛なタイプです。
でもせっかく縁あって一緒に過ごしている子どもたちとの時間は、実はずっと続きません。この限りある親子の時間が、お互いにとって楽しいものになればいいと考えています。
じゃあなにも期待していないのか
繰り返しますが、私は知育目的で読み聞かせをしていません。
読解力とか表現力とかも意識していません。また、子どもが本好き・読書好きに育つことも期待していません。
なんなら自分とは別人格の子どもになにか「見返り」を期待するのは、おこがましいとすら思います。
といいつつ、せめて「読書嫌い」にならない程度に本に触れさせておきたいとは思います。
たとえば食事や料理が特別好きじゃなくても食事をすることは生活の一部であるように、
歯磨きや入浴が特に好きじゃなくても生活の一部であるように、
あわよくば本や読書で知識やアイディアや癒やしを得ることが、当たり前のように生活の一部になってくれたら嬉しいですね。
生活のなかで本や読書はたったの一部でしかありませんし。
私が教えられるのは本の価値
私が子どもたちになにかを教えてあげられるとしたら、小学校3年くらいまでが良いところだと思っています。
実は私に与えられている時間はそんなにない。むしろ子育てがうまくいっているほど親以外に頼る人の存在が大きくなっていくはずです。
たとえ親から直接教わることが減っても、なにかと教えてくれる大人や友達は周りに居続けるでしょう。
でも自分のペースで学びたいことを学べるのが独学、そして独学のベースは読むことです。
読むことは、すべての勉強の要だと思います。
それは動画や音声メディアに限らず、ARやVR学習が普及してからもきっと変わらないのではないかと思います。
だからせめて字に拒否反応を示さない程度に日常に置いておきたいのです。
あと私が活字に囲まれていると精神が落ち着くから、というのもありますけどね。
子どもと本の接点づくり
ここからは、私が普段どのように意識して子どもと本の接点づくりをしているかについて書いていきます。
乳幼児〜小学生、何歳であっても変わりません。
どれかひとつでも、気になるものがあれば試してみてください。
1.誕生日プレゼントは図書カードで
子どもが生まれてから、実母には「もしなにかをあげたくなったら図書カードで」と伝えていました。
今では子ども自身が「誕生日に図書カードが欲しい」というようになったので、ほかの親戚にも広がりつつあります。
2.図書館・書店めぐりをルーティンに組み込む
習い事の行き帰りのついでなど、決まった曜日・時間に図書館や書店に寄ることが習慣となっています。
図書館や書店を、コンビニと同じくらい身近に感じてもらいます。
オンライン予約や書店取り置きも利用しているので、滞在時間は返却と予約本の受け取りだけで済みます。
子どもの本を選ぶときは、主にブックガイドを活用しています。
とにかく一回あたりの滞在時間を短縮するのが、図書館や書店めぐりを習慣化する近道です。
3.読み聞かせをルーティンに組み込む
私の場合は、お行儀が悪いですが子どもの食事中や、就寝前、あとは家族で車移動中などに読み聞かせます。
どこかにおでかけするときは、何冊か持っていきます。
4.図書館にないような「おやつ本」「図鑑」は買い与える
おやつ本は子どもが自分で読む意欲を掻き立ててくれるので、ご褒美の一環で買っています。
仮にあまり私の好みに沿わなかったとしても、◯冊まで・◯円まで、など枠を設けて本人に決めさせます。
自分で選ぶ楽しみも経験の一部ですからね。
5.親が本を大事にする・楽しむ・有難がる
引かれるかもしれませんが、家では本のことを「ご本」と呼んでいます。
もし子どもが本を踏んだり粗末に扱っていたら、叱ります。
いろんな本がありますが、本は先人の尊い財産です。大げさかもしれないけど。
そして、私は本がたくさん近くにあるときの喜びを子どもの前で隠しません。
6.一番長い時間を過ごす場所に本を置く
我が家の場合はリビングですね。図鑑や辞書、図書館の本、子どもたちのお気に入りの所有本は、リビングの一角に雑多に収まっています。
子どもと本の接点づくりの効果
そんなことをやっているうちに、今の子どもたちを見て感じた効果があります。
たとえば。。。
- 親戚や知人にプレゼントなにがいい?と聞かれたら「図書カード」と答える(こともある)。そして親戚や知人の好感度が総じて上がる。送る側は、価格帯を選べるし、入手しやすいし、迷わなくて済むので助かる。
- 書店に行くこと・本を買うことを子どもから「おねだり」する(軍資金の図書カードがあるので、どんとこい)
- 図鑑の目次や索引の使い方を知っている
- 「調べる」行為の出発点から到着点までを知っている(つまり知りたいことをキーワードに変換し、それを探すあたりをつけて、索引か目次を使い、目的のページにたどり着ける)
- 兄弟それぞれに好きなシリーズ・著者・テーマがある
小2の長男が書店で最近チェックするのは、UMAや不思議生物の本。恐竜、昆虫、絶滅危惧種、などいつも生き物系を気にしている。ほかにはアンマサコさんの「すしずもう」シリーズが好き。
年長の次男はもう1年以上「おしりたんてい」。単行本をコツコツと集めている。ほかには黒川みつひろさんの「トリケラトプス」シリーズや、かこさとしさんのお話も大好き。
なによりも私の本と読書の世界が広がり、もっと本を好きになりました。
まとめ
この記事では、私がなぜ、どのように意識して子どもと本の接点づくりをしているかについて書きました。
「子どもを本好きにしたい、せめて本が身近な生活をしたい。」
であればまず親が本の魅力に気づき、本のちからを信じて、活用することから始まると思います。