萩原麻友(ハギワラマユ)のブログへのご訪問ありがとうございます。
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- 英語学習者は参考にしたいLexile指数とは
- Lexile指数の調べ方
- おすすめのブックリスト
Lexile指数とは?英語学習者にとっての意義とメリット
Lexile指数は、英語の読解力を測るための指標の一つで、アメリカの教育出版社であるMetaMetrics社が開発したものです。
Lexile指数は、単語の難易度や文章の長さなどを考慮し、文章全体の難易度を数値化したものです。
Lexile®指数は、英語圏で必要とされる標準的な「英文を読む力」を基準として、文章の単語数や難易度、構文の複雑さ、長さなどを総合的に数値化しています。
読者にとって適切なレベルの英文は、その人のLexile®指数より下は100Lから上は50Lまでの範囲としています。(例:900Lの場合は、通常800L~950Lが適切な範囲)。
Lexile®指数は便宜的なものであり、ある特定の学年にとって適切な読者能力指数または英文難易度指数とはどうあるべきかを示すものではありません。
Lexile®指数 | GC&T公式ウェブサイト(TOEFL Primary、TOEFL Junior). https://gc-t.jp/support/lexile/
この図では、横軸がLexile指数です。
横軸で右に行くほど、文章の難易度が高いと言えます。
0Lより左側の数字についている「BR」とは、Beginning Reader(読み始めの読者)を差しています。
BRの数字は、マイナスの数字と同じように、0から左に遠ざかるほど数値は大きくなります。
横軸で左に行くほど、文章の難易度が低いということです。
本のLexile指数の調べ方
手持ちの本の指数を調べるときに便利なアプリやサイトがいくつかあります。
ひとつ紹介すると、こちら。
Find A Book | Lexile & Quantile Hub
https://hub.lexile.com/find-a-book/search
たとえば私が中学生のときに読んだGary PaulsenのHatchetという本を検索すると、1020Lということが見て取れます。
この本はたしか、インターの8年生にあがる直前か、ボーディングスクールに9年生として入学する直前の夏休みに読んだはずです。
今でも印象に残っている、少年の成長物語です。
ちなみによくこの手の話題に上るタイトルの「ハリー・ポッター」シリーズの第1巻は880L。
そして意外だったのは、「エルマーの冒険」として知られるMy Father’s Dragonは970Lで、ハリー・ポッターよりも数値が大きいんですね。
ページ数はハリー・ポッターが320に対して、エルマーの冒険は96。
これを見る限り、文章の長さは難易度と必ずしも関係ないことがわかります。
Lexile指数はなんの役に立つのか
Lexile指数がなくても読書を楽しんだり、リーディングスキルを磨くことはできます。
が、Lexile指数を参考にしながら書籍や文章を読むことで、自分の読解力を客観視できたり、次に読む本を選ぶときの指標にしやすくなります。
「自分はリーディングが苦手」というひとは、実はレベルが合っていない文章を選んでいる場合が多いです。
Lexile指数を意識することで、そのときに読むべき適切な難易度の書籍や記事を選ぶことができます。
実際にLexile指数は、日本国内でも英語教育に関わる方々によって積極的に活用されています。
例えば、塾や英語教材や英語学習アプリなどで、Lexile指数が表示されることがあります。
Lexile指数だけにこだわって学習するのはバランスが悪いですが、英語の読解力を測るための一つの指標としておすすめです。
CEFRとLexile指数の関係とは?
↑の記事でも書いたように、CEFR(セファール)とは、外国語の学習進度を測れるように開発された6段階のレベル分けです。
CEFRもLexile指数も、英語の読解力の評価に用いられる指数です。
ただし、CEFRはスピーキング、リスニング、ライティング、リーディングの四つのスキルを総合的に評価するものであり、Lexile指数は読解力のみを評価するものです。
もっというと、Lexile指数は米国発祥で英語がベース、CEFRは欧州発祥で多言語ベースです。
そのためCEFRとLexile指数の直接的な比較はできませんが、次のように対応付けることができます。
学習計画のためのざっくりとした目安として参考になるかもしれません。
Lexile指数に基づいた本の探し方
日本ではあまり馴染みがないLexile指数ですので、最初は特に本の探し方がわからないかもしれません。
一度わかると難しくないので、とにかく一度知っている本を検索してみるところからやってみてください。
日本語で探す
日本語でテーマを絞り込めるサイトです。
英語で探す
Lexile指数を開発した本家MetaMetrics社のディレクトリ。英文ですが、使いやすいです。
ブックリスト
ほかにも日本語ネイティブの子ども向けの洋書選びの参考になる本はこちら。
鉄板はこちら。
これ一冊で入門からハリーポッターレベルまで網羅できます。
普段利用するガイドは一冊に厳選したい方向け。
ほかにもあります。
こちらは絵本や児童書から大人向けの本まで幅広いです。「読めるようになる」の見通しがつけやすく、その先の世界を想像してワクワクします。
英文の難易度を数値化できるLexile指数について、詳しく記事にしました↓
インターネット上にも、いろんなリストが存在します。
個人的に好きな本
私がインターやボーディングスクールで実際に読んだ本、大人になってから読んだ本などからお気に入りを少しだけ紹介します。
こちらの本は1280L。
こちらは1000L。
こちらは800L。
今思えば、日本のインターにいた頃・ボーディングスクールにいた頃は、基本的には授業で与えられたものを読むというかなり受動的なスタイルでした。
実は自分から本を読んでいたのは、インター時代は、日本語の少女小説やマンガだけ。
ボーディングスクール時代は、授業以外は本から遠ざかり、
大学後半からやっと日英どちらも読むようになった、
という経緯があります。
いま思えば、インター時代やボーディングスクール時代に、自分のレベルと興味にあった本と出会えていれば、もっと読書を通じたインプットが増えていたのかもしれません。
そんなふうに、自分と相性のいい本を絞り込み、引き寄せるために、このLexile指標をぜひご活用ください。
無理に背伸びをしなくても、ストレスフリーに読む量を増やしていれば、リーディングスキルもレベルも一緒に伸びていきます。
「無理なく継続できること」を意識して取り組んでいきましょう。
まとめ
ざっとLexile指数について、CEFRとも絡めて書いてみました。
ところで子どもを本好きにするためにやっていることでも書いているように、
私は「英語力を上げる」「本好きにする」「読解力を上げる」「頭をよくする」などの効果を本に期待していません。
見返りを求める読書なんて、楽しくないに決まってる!!!
学校の授業以外で読む本くらい、好きな本を楽しんで欲しい。
せっかく本を読むのなら、楽しんで欲しい。
本が好きじゃなければ、ほかの好きなことでもいい。
読書が好きでも得意にもならなくていい。
でも、読書は独学手法のひとつの柱です。しかも娯楽にもなる。充電も(紙なら)不要です。
せめて「嫌いじゃない」くらいには留めたい、というのは私の親としてのエゴでしょうか。