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コスト重視の世界の学生が留学先に選び始めている3つの国

その他学校
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萩原麻友(ハギワラマユ)のブログへのご訪問ありがとうございます。

このブログでは、子育てや教育や進路に関する情報を発信しています。

この記事ではこんなことを解説しています
  • 世界の留学生が、主要な留学先国(オーストラリア、カナダ、英国、米国)から離れつつある
  • 新たな選択肢に浮上しているタイ、ポーランド、フィリピンのメリットとは

今回は、日課としている「教育業界ニュースまとめ」を作っているときに目に止まった記事をピックアップします。

そのタイトルは、

“The rise of alternative destinations: Thailand, Poland, and the Philippines”

つまり「新しい留学先の台頭:タイ、ポーランド、フィリピン」です。

ちなみにここでいう「留学」は、大学レベルの学位取得目的の留学を指しています。(初等・中等教育レベルでの留学には言及していません)

では、以下に紹介します。

注意

この記事に書いてあることは当時の(書いた時点の)情報ですし、私の主観も混じっています。
なかにはケースバイケースのこともありますし、古くなっている情報もあります。
入学・申し込みをするときはどんな情報も鵜呑みにせずにきちんと自分のケースに即しながら幅広く調べましょう。

記事の紹介

今回ピックアップした記事はこちらです。

発行元であるICEF(International Consultants for Education and Fairs) Monitorは、国際教育市場に関する情報やトレンド分析を提供するドイツベースの専門誌です。

記事の要約を載せます。

要約
  • 滞在資格にまつわる政策変更やコストの高騰により、オーストラリア、カナダ、英国、米国は留学生にとって魅力的ではなくなりつつある。
  • 一方で、タイ、ポーランド、フィリピンなどが手頃な選択肢として人気を集めている。

繰り返しますが、ここでいう「留学」は、大学レベルの学位取得目的の留学を指しています。(初等・中等教育レベルや語学目的の留学には言及していません)

大学レベルの学位取得目的の留学を決めるときによく考慮されるのが以下の3つです。

  • ビザの取得のしやすさ(学生ビザだけでなく、就労許可もおそらく含む)
  • 卒業後の就労機会
  • 学業や生活に関わる費用

そして、これらに大きな影響を与えるのが各国の「政策」です。

2023年から2024年にかけて、特にカナダ、オーストラリア、英国の政策変更が目立ちました。

その結果、これらの国から米国に目を向けるようになった留学生も増えたようですが、米国は費用感がネック。

というわけで、第3の”オルタナティブ”な選択肢として、タイ、ポーランド、フィリピンなどが台頭しているとのことです。

この3つの国についても記事に考察されていたので、要約を載せます。

注意

この記事に書いてあることは当時の(書いた時点の)情報ですし、私の主観も混じっています。
なかにはケースバイケースのこともありますし、古くなっている情報もあります。
入学・申し込みをするときはどんな情報も鵜呑みにせずにきちんと自分のケースに即しながら幅広く調べましょう。

タイ

  • 大学への留学生が2.5万人(2019年)から3万人超(2022年)に増加。
  • 留学生の6割が中国人、次いで多いのがミャンマーやカンボジアの学生。
  • 学生ビザ申請時の貯蓄証明は360USドルでいい。(ちなみにAU・CA・USあたりは最低でも2万USドルの証明が必要とされる)
  • 学士号の授業料は年間平均3,919USドル、修士号は年間平均4,004USドルと安い。
  • QS世界大学ランキング2024では、上位1,000位以内に入ったタイの大学は8校あった。

ポーランド

  • 留学生数が過去10年間で3倍に増加し、2022年度には10万人を超える。半数以上はウクライナの学生で、ほかにベラルーシ、トルコ、ジンバブエ、インドなどからも集まっている。
  • 英語で教えられている大学プログラムは300を超える。
  • 年間2,000~6,500ユーロは、他の欧州留学先と比べて手頃な授業料。
  • 都市部を除く生活費は月330ユーロ前後。
  • QS世界大学ランキング2024には12の大学が上位1,000位以内にランクイン。そのうちワルシャワ大学(262位)とヤギェウォ大学(304位)の2校はトップ500入り。

フィリピン

  • フィリピンの大学全体で留学生はわずか1%だが、2022年の留学生数は前年53%増の22,250人となり、増加中。そのほとんどがインドからの留学生、次に中国、ナイジェリア、韓国、タイと続く。
  • 多くの留学生(約4分の3)がSTEMプログラムに入学するのも他国の分布と比べて特徴的。
  • 授業料は年間530~2,030USドル、生活費は月間692~1,065USドルと非常に手頃。
  • QS世界大学ランキング2024で上位1,000位以内にランクインしたのは4校。

その他

  • 中国からの留学生は、国内大学受験からの回避組も少なからずいる
  • ウクライナからの留学生は、ロシアとの争いの影響をおおいに受けている
  • インド人留学生が増えた地域は、そのあと他国からの留学生も爆発的に増える傾向がある
  • ほかのホスト国として挙がっているのは、メキシコ、オランダ、ロシア、そして日本

まとめ

大学の学位取得目的の留学というセクターをひとつとっても、学生の動きは国ごとに、地域ごとに、そして個人ごとに事情が違います。

そのことが垣間見える、面白い記事でした。

私としては、選択肢が広がっていくのは好ましいことだと思いますし、せっかく留学を選ぶなら人と同じことをするのはもったいないと思います。

人それぞれの価値観や状況があります。

コスパさえ良ければいいのか。

留学生がたくさんいれば安心なのか。

政策も変わるときは一瞬です。

意思決定には、現状分析と将来予測の両方が必要になります。

どれを選ぶか、選ばないか、意思決定プロセスも学びです。

正解はありません。

トレンドを追いかけているとついマクロの動きに引っ張られそうになるかもしれませんが、やはり教育は個人の人生を左右することです。全体の流れとは一線を引いて考えることをおすすめします。

普段からの情報収集と自分ごとにして考えるクセづけが大事です。

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