日本語ネイティブの7歳(小1)と4歳(年中)を育てている我が家。
我が家の教育方針はこちらの記事でも述べましたが、そこではあえて英語教育については触れていませんでした。家を建てる前には基礎が必要なように、子どもたちには英語を身につけるための下地が必要だと考えているので、普段はその下地部分に注目しています。
とはいえ、彼らの親はインター出身で帰国子女の私と、帰国子女で外資系勤務の夫です。
私達も英語を軽視しているわけではありません。
ただ上記の記事内でも書いていますが、
子どもの性格や成長ステージや興味関心に合っていること
を大事にしながら、一部に英語を忍び込ませています。
早期英語教育を真剣にやっているご家庭からすると、なにもやっていないに等しいです。
そんなスタンスの我が家の例が誰の役に立つかわかりませんが、こんな家庭もあるんだ、と暖かく見ていただければ幸いです。
子どもたちの英語力と、家で実際にやっている英語活動を紹介します。
長男(7歳・小1)の英語歴と発音
直近のものがなかったのですが、長男が5歳のときのシャドーイング(英語を聞きながらそれを真似して発音すること)です。絵本の文章を読んでリードしているのは夫です。
これを書いている現在、長男は6歳で新1年生。これまでの英語歴はこちらです。
- 0歳~1歳: 私の育休中で家庭保育。英語との接点は、たまに英語を話す友だちと会ったり、たまに読み聞かせをする程度。
- 1歳~: ハワイ旅行。私が復職したので、いわゆる普通の小規模保育に毎日通う。
- 2歳~4歳: 引越&第二子育休。約2年間、英語の保育園で週3~5過ごす。たまに英語を話す私の友だちと会ったり。
- 4歳: 私の仕事で、3週間フィリピンのセブ島に滞在。英語を話すベビーシッターと過ごす。
- 4歳~6歳: 引越して、いわゆる普通の保育園に入園。この保育園の週1の英語タイム+週1で英語教室(今はコロナで休講)。たまに英語を話す友人登場、英語アニメ、たまに英語絵本。セブ(2回目)とバリとスイスに旅行。
- 7歳: たどたどしくも、簡単な言葉や文章は読める。スペリングも間違っていることが多いが推測できる。
2020/06/29追記。
今月始めに英検Jrを受験しました。上記では100点とか言っちゃってましたが、Bronzeで88点でした(笑)。付属のオンラインドリルを3割ほどやったくらいで、本人がもう本番を受験したいとのことだったので、ドリルを全部やらずに受験させました。
次男(4歳・年中)の英語歴と発音
次男も最新の動画がなかったので、3歳のときのシャドーイング。こちらも夫が絵本の文章を読んでいます。発音自体は長男よりもこの子のほうがナチュラルな気がします。
次男は現在4歳で新年中。これまでの英語歴です。
- 0歳~1歳半: 育休中の家庭保育。たまに英語を話す友人登場、英語アニメ、たまに英語絵本。
- 1歳半: 私の仕事で、3週間フィリピンのセブ島に滞在。英語を話すベビーシッターと過ごす。
- 1歳半~2歳: 待機児童になり中国系の無認可保育園へ通う。
- 2歳~4歳: 兄と同じ保育園(いわゆる普通の)に入園。たまに英語を話す友人登場、英語アニメ、たまに英語絵本。セブ(2回目)に旅行。
- 4歳~:週1で英語教室を開始したが、コロナで休講に。たまに英語を話す友人登場、、たまに英語アニメや英語絵本。→2020年7月現在、週1で英語教室再開。
どちらかというと上の子のほうに力をいれていたので、これからもう少し構ってあげたいです。
我が家ではたまたま友人に英語を話す家族がいたり、英語のニュースやドラマや音楽を聞いたりする環境が自然にあるので、一般的な家庭よりも家庭内の英語は多いほうかもしれません。
ちなみに私と夫の間の会話は、97%日本語です。子どもに聞かれたくない話を英語ですることがあります。
インター育ちの私なので感覚がもしかするとずれているかもしれませんが、この程度のインプットは割と自然にできている範囲かと思います。むしろ、この記事の読者さんだともっとやっているのでは。
就学前の英語教育で意識していること
習い事として英語を始めるのは、早くても年少からかと思います。英語を”学び”始める前の英語教育について、特に「意識」をしているほどのことではないのですが、結果的には以下のような状況を作っています。
環境に自然に英語が「ある」
若ければ若いほうが、”英語耳”を育てられるという考え方があります。臨界期とも言われますね。ただこれは仮説ですし、個人差もあるので、過信はしていません。
臨界期に限らず、幼少期に耳に入れられる音や言語は多様であればあるほど良いと思います。言語だけでなく、音楽や自然の音も。そのなかに、英語も混ぜてあげます。
たとえば親が英語の本や映画やドラマや動画や音楽を鑑賞したり、英語を話すお友だちと遊んだり、海外旅行にいったり、英語の保育園に行かせたり。
あくまで子どもの意識を無理やり英語に向けるのではなく、意識が向かなくても自然に英語がある状態が理想です。
親が英語を勉強したり、使ったり、楽しんでいる
子どもは、親を見ています。真似したがっています。
親が率先して英語を勉強したり、積極的に使ったり、楽しんだりすることで、子どもにも英語のポジティブな側面が刷り込まれると考えています。
ポイントは、子どものためにするのではなく、自分が楽しめるものを利用すること。
たとえば、我が夫は気に入った音楽を何度もかけるタイプです。
子どもたちも、何度も聞いて覚えるともっと聞きたくなる。
ただし大人向けのメディアのなかには、あまり子どもに聞かせたくないテーマが取り扱われていることもあります。子どもの目や耳に触れる前に、その点は十分確認してください。
たとえば海外ドラマだと私はSATCを見るときがありますが、これは子どもの前では見ることはできません。Friendsも、たまに際どいのでエピソードを選ぶ。Big Bang Theoryは、大人向きの話題でも難しい言葉で遠回しに言うのであり(か?)、など。
いつもの生活環境に英語が自然に混じっていて、しかもそれを身近な人たちが楽しんでいる。英語に対してポジティブなイメージを醸成するには十分です。あわよくば自分も楽しみたい、楽しみ方を知りたい、という興味を就学前にもってもらえたら最高です。
何語でもいいからコミュニケーションを楽しむ
“英語教育”と矛盾するかもしれませんが、我が家では日本語がメインの言語です。
何語でもいいので、家族や友だちや他人と言葉を交わして信頼関係を築く練習を重ねる。
この実践と失敗・成功体験の積み重ねをなくしては、何語を学んでも伸び悩むと考えています。
言葉を使って心を通じ合う体験をたくさんすること。自分の発する言葉で、人になにかを伝えたり、人の気持ちや言動に影響を及ぼすことができます。自分にはその力が備わっていて、それは磨けること。逆に、使いかたを気をつけないと、人や自分を傷つける可能性があること。このことを、何語でもいいから使いながら知ってほしいのです。これは、第二(以上の)言語を習得するよりも大事なことだと思います。
就学前後から文字言語を導入する
このような考えのもと、英語の刷り込みを重ねてきた長男は4歳から週1で英語教室に通い始めました。また、家では簡単な英語の絵本を読む練習を気が向いたときだけ始めました。
この狙いは、これまで自然に聞いてきた英語の音を視覚的な文字にあてはめることです。ここからは、若干”教える”が入ってきます。
私や夫は英語に不自由ありませんが、英語を”教える”ことはできません。親は教えるプロではありません。親がすることは、環境を整えることと楽しむこと。
家にも最低限のアルファベット表や簡単な絵本はありますが、私達は”教え”ません。教えるのは英語教室に任せて、家では引き続き英語を”楽しむ”ことに専念します。
家で英語を”楽しむ”にはアプリが便利
今は教室だけではなく、オンライン英会話やアプリなど英語を学ぶ手段がたくさんありますね。
子ども用の英語学習アプリには、無料/有料いろんなものがあります。
我が家が子どもの英語学習アプリを選んだ基準は以下のとおり。
楽天ABCマウス
上記の条件を満たしてくれた楽天ABCマウスは、アメリカで始まった英語学習アプリです。
対象年齢(3-8歳)が我が家の兄弟(開始当時3歳と6歳)にぴったりなこと、同じ端末でも兄弟アカウントを作れること(3つまで)が決め手となり、約4ヶ月前に始めました。
デメリットはオフラインでは使えないことですが、家で使う分には問題なし。このデメリットを上回るメリットを感じています。
まずは、6歳児の動画をご覧ください。これは入会当初の様子です。
この時点の彼は6歳4ヶ月で、冒頭で紹介したシャドーイングの動画から約1年経っています。英語は週1✕1時間の教室と、保育園で週1✕30分と、たまーに家でやっている程度です。こちらを見ると、単音のフォニックスはできているみたいです。おまけに私の素のリアクションもお楽しみください(笑)
つぎに、ほぼ4歳児(正確には3歳11ヶ月)の動画です。6歳児に比べて、レベルが少し低いのがわかるかと思います。この時点の次男は、冒頭のシャドーイング動画以降も英語教室はおろか、アルファベットもやっていません。
お兄ちゃんのチュータリングもありましたが操作は4歳にもわかりやすいです。また、やはり小さい子ほど素直に音を真似しますね。
各ユーザーに合わせて進度を切り替えられること。そして、各レベルに合わせてアクティビティが豊富に用意されていることが、このアプリのメリットです。
説明は体感約95%英語ですが、何回か遊んでいるうちに子ども自身で遊べるようになりました。数えたことはないですが、公式情報で5000以上のアクティビティが入っているそうで、うちの飽きっぽく好みがバラバラの兄弟もそれぞれ楽しんでいます。
また、これは導入してから知ったのですが、動画にもあるように、各アクティビティを終えるごとに、ご褒美のポイントがもらえます。ポイントが貯まるとアバターやマイルームやマイペットのアイテムを購入できたりするのも、子どものモチベーション維持や貯金の練習にもつながっています。
いま使っているサービス
アプリやウェブサービスはどんどん進化しています。
せっかくなので長男が小1の3学期から使い出したオンライン英会話とアプリのサービスをご紹介します。
4歳から使えるので、これだけ続いている長男を見たら「もっと早く始めていてもよかった」と思います。
長男がここ2年以上利用しているのは、Novakid(ノバキッド)という子ども向けオンライン英会話です。
オンラインなので送迎不要。ゲーム感覚の教材もすべてデジタルで完結。講師は全員が有資格者で、事前に動画やプロフィールを見て予約ができます。
親に付き合う余裕があれば、英語絵本も
特に最初は親の根気が問われますが、英語絵本を自分でも読めるという実感は、子どもにとってすごく意味のあることです。
今我が家にあるのはこのような、初心者シリーズです。
上でご紹介した、子どもたちのシャドーイングにはこちらを使いました。
みんなペラッペラの本なので、こんな風にボックスにいれて収納しています。
これらの本は、海外旅行に行ったときに本屋を覗いたり、日本では大型書店の洋書コーナーや日米Amazonを利用して集めました。
実は長男(現在6歳8ヶ月)はこのうちの1冊だけは、完璧に読めるものがあります。全て似たような易しいレベル感で大したことはないのですが、一冊を自力で読み終えることを繰り返して、自信をつけてほしいです。
この記事↓では、長男の最新音声(8歳)を公開しています。
>>【よく続いたな】小2の息子がNovakidを始めて1年が経ちました【割引コードあり】
日本語ネイティブの子どもたちに英語の絵本を読み聞かせながら、自分で読めるようにしていくノウハウはこちらの記事に書いています。
>>東大卒バイリンガルママが実践している子ども読み聞かせ絵本の選び方(英語絵本も)
子ども英語のゴールは
家庭や子どもごとに、英語学習のゴールがあるかと思いますが、我が家の場合はこうです。
英語の本を読めること&読みたいと思える本を見つけられるようになること。
ちなみに日本語でも同じようにできるようになれば、ひとまずの教育段階が終わったようなものと考えています。
これからの時代の変化に追いついていけるようになるには知識を学ぶのではなく知識を得る方法を学ぶことが不可欠だと考えています。自分で学習していくには、まず文字を読めて、自分に必要な資料を探し出して、それを読み込み、自分の意見を持つことが大事です。遠い道のりですが、それができるようになれば一人前。
英語は、たくさんある方法の一つに過ぎません。